世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・ファンドの創設者で億万長者投資家のダリオ氏は火曜日のフォーラムで、FRBが再び「大幅な利下げ」をすることはないと予想した。また、最近の国債市場の変動を考慮すると、債券はハイリスク投資だと述べた。
「米国経済は現在、比較的良好な均衡状態にある」とダリオ氏は火曜日、グリニッジ経済フォーラムで述べた。彼は、投資家がFRBの急速な金利低下に賭けているのは、やや性急すぎると述べた。
FRBは先月、4年ぶりに金利を引き下げ、連邦基金金利を50ベーシスポイント引き下げた。しかし、先週金曜日に発表された9月の強力な非農業雇用報告書は、政策立案者の行動のペースを緩めるための空間を開いた。
非農業報告書が発表された後、FRBは次の政策会議で25ベーシスポイントの利下げを予想していたことが明らかになった。シカゴ商品取引所のFRBの観察ツールによると、トレーダーは現在、11月に25ベーシスポイント下落する可能性は約86.7%、下落しない確率は13.3%と予想しているが、50ベーシスポイント下落する可能性はゼロに下がった。
債券市場に懸念
ダリオ氏はまた、米債券市場に懸念を表明し、「債券市場は金利リスクに直面している」と指摘した。
ダリオ氏は、米国債市場の需給は尋常ではない状態にあると指摘した。彼は、米国債は機関投資家と中央銀行のポートフォリオの中で非常に高く、超配感覚があると述べた。
ダリオ氏はまた、地政学的不確実性も米国債市場が直面している問題だと指摘した。「外国は米国債を保有することを懸念している。制裁を受ける可能性があるからだ」と述べた。
米国債市場は今年大きく変動し、2年債利回りは3.5%から5%以上の間で揺れている。
米大統領選について
今回の複数の話題を扱ったインタビューでは、ダリオ氏は米大統領選と市場への潜在的な影響についても語った。トランプ前大統領の経済政策を見て、企業の低税率引き下げの主張は「より典型的な資本主義」だと述べた。
「彼は関税を引き上げる能力について非常に良い観点を示した」とダリオ氏は述べ、トランプ氏の関税提案で年間約8000億ドルを調達すると計算したと付け加えた。
しかし、トランプ氏の関税はインフレにつながると述べた。